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クラシックギター材質の違い

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クラシックギター制作の様子

神戸市灘区でクラシックギター・アコースティックギター教室レッスンをしている、神戸マンボーギター教室です。

 

今回は、クラシックギターの材質についてお話をしていきます。

アコースティックギターにも同じこと該当するため、参考にしてください。

ギター表面板の材質の違い

スプルース(松)

スプルース(松)のクラシックギター

クラシックギター以外にも、アコースティックギターでも定番として使われているギターの中心木材。

スプルースには、様々な種類がありますが、主に産地によって『○○・スプルース』と名前が付けられています。

 

音に伸びや抜けを感じられ、ギターの弦の振動を響かせるのに特化している木材です。

良くも悪くも『品』が良く、明瞭な芯と明るさを感じることができますが、シダー(杉)を使用している楽器のほうが音量はあるため、少し上品で物足りなさを感じる場合もあります。

 

先程、記述してように『スプルースには産地』で名前が異なります。産地によって音質が異なるため、スプルースのギターを購入する際は、産地も気にしてみましょう。

また、スプルースは白っぽい見た目が特徴で、木目も淡いものが多いです。

シダー(杉)

シダー(杉)のクラシックギター

ボディートップが赤っぽい濃い色が特徴です。

スプルースに比べ、柔らかく丸い、暖かみのある音色がします。

 

繊細なタッチにも反応が良く、アコースティックギターでも、フィンガースタイル奏法のプレイヤーに好まれる傾向があり、クラシックギターにも多く採用されています。

 

流通量も多く安定し、比較的安価に良材が入手できます。

ギター側板・裏板の材質の違い

ローズウッド

ローズウッドを使用したギター

しなやかで音が伸び、クリアで低域から高域までバランスよく鳴るクラシックギターでは標準的な材料かと思います。

どんな演奏にも対応できる汎用性の高さが特徴です。

 

一度は、輸出規制されていましたが、2019年8月に規制が解除。

解除されたといいますが、ローズウッドに限らず大切に使用したいですね。

マダガスカルローズウッド

マダガスカル島で摂れる材です。

ハカランダに近い美しい縞模様が入り、硬質で芯のあるサウンド特性があります。

 

ローズウッドの中では希少な木材とされ、高額な部類となっている。

ハカランダ (ブラジリアンローズ)

非常に硬く密度が高い材料で、抜けの良い高音、力強く張りのある低温であり、立ち上がりも良い。

色は褐色から赤褐色で、木目に沿って黒い縞があり鮮やかな木質感が特徴。

 

1960年代に原木の輸出が禁止され、希少な材木であることは勿論のこと、音響特性の面でギター材として最高級とされている。

メイプル(楓)

メイプル(楓)の木目

ヴァイオリンやチェロなどの弦楽器では、側板・裏板にメイプルを使用しています。

音色は、高温の伸びが控えめでありながら明るく落ち着いた音。

 

メイプル自体は硬くシャッキリとした音色で、音の立ち上がりも早い。

シープレス

木目が緻密でありながら弾力があり、フラメンコギターの側・裏板としては最上の材とされています。

軽くて柔らかく芯のある音が特徴。

マホガニー

マホガニーで作られたクラシックギター

音質は、温かく柔らかい音色で、中低音を重視するプレイヤーには向いていますが、高音域は弱いため、エッジの聞いた音よりも優しく柔らかい音になります。

 

近年、希少価値が高まってきている材木でもあるため、代用として『サペリ』という材木を使うこともあるようです。

※サペリとは

木の強度自体は高くはないが、成形性や接着性に優れているためギターの木材として活用されている。

ストライプ状のハッキリとした杢が現れ、ダイニングテーブルの天板などにも使われる木材です。

サペリの木目
サペリの木目

クラシックギター弦の素材

アコースティックギターやエレキギターの弦はスチール弦ですが、クラシックギターはナイロン弦です。

第1弦から第3弦は透明な1本のナイロン弦、第4弦から第6弦には、中身は200本くらい束ねたナイロンで、上から銀メッキの銅線を巻いた巻線弦(まきせんげん)となっています。

 

もともとは、ヴァイオリンなどと同様に羊腸『ガット』で弦を作っていたのが始まり。

ナイロン弦が一般的になる前は、ガット弦を使用していたようです。

ナイロン弦

ナイロン弦

クラシックギターで最も使用される合成繊維の弦。

ナイロンの柔らかさから、優しく温かみのある音色を出せることが特徴です。

アコースティックギターは、弦の太さを選ぶことで張り間に違いをだせますが、クラシックギターは『弦の張り強さ』を選びます。

  • ライト・テンション
  • ノーマル・テンション
  • ハード・テンション

の3種類に分かれており、メーカーによっては3種類以上にわけているメーカーもあります。

フロロカーボン弦

フロロカーボン
フロロカーボンは釣り糸でも使われる

フロロカーボンは釣り糸でよく使われる素材です。

ナイロン弦よりも硬く伸びにくいのが特徴で、細めのため押さえやすく音量も出やすい。

 

ナイロン弦の音がぼやける弱点を克服するために生み出されたため、艶やかでハッキリしたサウンドを好む人はオススメ。

耐久性が優れ、ナイロンよりもテンションが高くなるため、硬い演奏感になる傾向があります。

チタニウム弦

うすい紫がかった色が特徴なナイロン弦に混成物を加えた弦のこと。

フロロカーボンとナイロン弦の中間のような特徴をもち、クリアで力強い音の中に華やかさを感じられます。

 

表面硬度が高まっているので、伸びにくく耐久性にも優れており、チューニング後の安定感の高さが魅力です。

ガット弦

クラシックギターの中で歴史が古いガット弦。

羊腸(ガット)から作られており、ナイロン弦よりもやわらかく、深みのある音色が特徴です。

 

温度や湿度に左右されデリケートなため、クラシックギター初心者には扱いが難しく手間がかかる分、独特な音色が最大の特徴です。

ナイルガット弦

ガット弦の弱点でもある、温度や湿度、耐久性を克服したのがナイルガット弦です。

ガット弦をナイロンで再現し、ナイロン弦とガット弦の良いところをうまく組み合わされています。

 

ガット弦の柔らかく深みのある音色が再現されているため、ガット弦にこだわりのある方にはおすすめです。

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